時々のこと

子どものサッカーについて。小学校から遂に高校までたどり着きました。その他時々のこととか。

競走馬のドーピング薬物を人間が食べたら…


 競走馬のドーピングということなのですが、その禁止物質がちょっと謎なのです。

記事のリンク

www3.nhk.or.jp

記事によると、禁止薬物は「テオブロミン」で、興奮作用があるとのこと。で、このテオブロミンについて調べてみると。

テオブロミンについてのウイキペディア

ja.m.wikipedia.org

ポイントを抜き出すと、

テオブロミンは天然に存在する化合物である。(略)例えばチョコレートには0.5-2.7%のテオブロミンが含まれる。

つまり…これは…、まあ、チョコ食べると興奮して鼻血が出るという類のことなのだろう。しかし、あれだ…ヒトが陸上競技において、チョコたくさん食べるのは禁止とか聞いたことないけれど…え?チョコが禁止薬物なのか?どういうこと?

禁止薬物となるからくり

下の論文によると、動物によりテオブロミンの感受性が違うらしい。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpan/15/1/15_36/_pdf

(大島・左向,ペット栄養学会誌,2012)

犬や猫にとっては、テオブロミンは生命の危険にさらされる劇薬である。一方、競走馬には興奮作用があると書いてある。つまり馬にとってはテオブロミンの摂取すなわち死というわけではなく、まあ、競技の成績に影響を及ぼす程度の効果があるということでしょう。つまり、禁止薬物。そして、ヒトには良い効果が認められることが多い…と。なるほど。成犬の場合、テオブロミンを分解して半減するのにヒトの3倍近く時間がかかることが、犬にとって致命的ということだ。人においても、アルコールの分解能力に違いがあって、少量でも生命にかかわる人もいるから、動物の種ごとに違いがあるということは理解できる。しかしチョコレートである。身近な食品すぎる。これが禁止薬物なんて…。今回の騒動は、サプリメントとしてテオブロミンを摂取していたということであるが、チョコ食べさせておけば同じ効果ならば…普通にやりたくなるのではないか。例え競走馬にとって体に良くない成分であっても、成績が良くなるならば食べささようと思う人がいてもおかしくない。しかも、どこにでも売っていて、人間ならば普通に食べているものだから。

禁止の理由

まあ、ドーピングなのだから、薬の効果でタイムが向上する可能性があるのでしょう。ヒトのドーピングの場合、成績への公平性の観点と、選手の身体への影響を考慮して禁止されるのであるが、競走馬は、脚を骨折すると安楽死させられるケースが多いことから、馬の健康についてはあまり考慮されていないと思われる。それよりも、競馬は公営ギャンブルで、多くの人間のお金がかかっているので、公平性は絶対的に要求されるのだろう。

分からないのはこれ

news.livedoor.com

なぜこれまで発覚しなかったのか、なぜ今回発覚したのかである。この記事では、そこが書かれていない。このサプリメントは、必要な検査を受ける前から販売されていたようで、それがなぜ今回自ら検査を依頼し、しかも禁止薬物が検出されたのか。

販売会社の事態説明

https://www.nosan.co.jp/information/pdf/00000107_1.pdf

https://www.nosan.co.jp/information/pdf/00000107_1.pdf

ここに書かれているのは、自社から競走馬理化学研究所に検査を依頼して、発覚したということである。混入が自社のことであれば禁止薬物のことは知っているはずであり、なぜこのようなことをしたのだろう。人間は、モラルに従うか否かはともかく、辻褄が合わないことはしないはずである。禁止薬物不正が発覚するように検査を受ける合理性が見当たらない。また、禁止薬物はそもそもチョコレートの成分である。内緒で配合する意味がない。このサプリメントを与えたら、何となく走りが良いとかそんな感じの感触が得られるほどの効果ぎあるのだろうか。テオブロミンを配合していることを明示していないならば、実感がわかないような効果がなければ、わざわざ禁止薬物を配合する意味はないわけだから。この点は謎すぎる。

競走馬のドーピング薬物を人間が食べたら

お題に書いたことについて。競走馬のドーピング薬物を人間が食べたらどうなるか。テオブロミンに限れば、禁止薬物どころか、人間には健康増進効果が期待できるので摂取をオススメということである。ただし、犬の致死量の3倍以上食べたらどうなるのだろう…という気はする。成犬の場合の3倍の分解能力があるなら3倍食べれば…鼻血が出るだけな気もするが…