実刑が確定し横浜地検が収容しようとした逃走犯が逃走した事件で、出頭すると連絡しながら出頭せず逃走を続ける件。頭が良いのか悪いのか。
共同通信の記事のリンク
意図
出頭すると言ってしないのは、まあ、記事の通り時間稼ぎなのだろう。しかし、この作戦は、どのような意図が有ったのだろうか。
- 出頭すると言うことで、警察側の気が緩む。
- 捜査の手が緩む
と考えたのだろう。しかし、普通の人の感覚であれば、警察は「嘘かもしれないから、本当に出頭するまでは捜査の手は緩めないでおこう」と考えて行動すると考えるはずである。だから、このような電話に捜査の撹乱効果はないと考えるのが普通である。
普通考えればリスクしかない
それなのに逃走男はわざわざ電話してきた。そもそも、電話を架けるということは、発信場所を知られるリスクがある。それなのに電話をするという行動自体、普通の人は理解できない。
相手の心理を読む力
しかし、以上のことは誰にも推測できること。つまり、逃走犯側は、これを分かった上で、電話をしてきているのである。
つまり、"わざわざ、逃走を続けるにはリスクとなる電話を架けてまで出頭を連絡してきたということは、これは本当だろう。逃走から日が経ち、逃走男に疲れが出てきたのだろう"と相手(=警察)に思わせる意図があったのだろう。
頭脳犯
普通の人が思いつくことだから、その逆をついたということ。この作戦は、かなり高度な作戦であったのかもしれない。
偶然逃走のチャンスを得た逃走犯が、このような高度な作戦を思いつくであろうか。記事の後半は、
交友関係を中心に捜査し、公務執行妨害容疑で行方を捜している。
と書き、更に1行空けた上だ、
駅の防犯カメラに小林容疑者の姿が写っていないことも判明した。
と締めている。つまり、このような頭脳戦を仕掛けられるようなブレインとなる人物がいるとほのめかしている。更に、カメラに映っていないということを書くことで、協力者により匿われている、もしくは協力者の車等で移動していると言いたいのであろう。
記事は何を言っているのか
記事は、つまり、搬送中に逃げられただけでも汚点なのに、逃走男の出頭連絡にも騙された警察だが、犯人側にブレインも逃走の協力者もいるので、それは仕方がない…と、警察側の対応をディスって…いや、擁護しているのだ。
背景と記事の意図
まあ、これ、犯人からの電話があった際に、警察側から、"これ、オフレコだけど、逃走犯は明日(=22日)の昼に出頭するそうだ"と記者に伝えていたのだろう。それで、記者の側も翌日張り切って待機していたら、1日経っても何も無かったので、翌日になった直後の23日0時03分に報道したと。そうでなければ、こんな日が変わった直後というタイミングで、ある意味いつ発表しても良い内容の記事を出すことはないだろう。故にこの記事は、警察側の対応を擁護して…いや、ディスっている。記者は、夕方もしくはそれ以前から、出頭連絡は嘘だと確信を持ち、早く日が変わらないかと待っていたはずです。当日中なら遅れたとかで犯人側及び警察側の言い訳が立つが、翌日になってしまったら、嘘だったと言えるので。
実際に警察は騙されたのか
まあ、そんなことはないでしょう。ただ、この出頭連絡について対応はしなければならないので、全く捜査に影響がないとはならないですが、微々たるものでしょう。
別なシナリオ
ただし、以上とは異なり、出頭するつもりであったのに、何らかの理由で、出頭できなくなったということも考えられる。実際のところ真実は、犯人が捕まらないと分からない。