時々のこと

子どものサッカーについて。小学校から遂に高校までたどり着きました。その他時々のこととか。

財務的に荷が重いダビド・シルバの日本移籍


(2020.1.11)財務的には、やはり札幌は無理であり、神戸なのかぁ。Jリーグという点では両チームは変わらないが、財務的にはっきり差のある札幌と神戸。神戸が海外の円熟期後期を迎えた大物をコレクションのように揃える中、札幌も同様に日本の円熟期後期の大物をコレクションしてきたチームであり、似てはいるが、投資金額規模が大きく異なる。世の中…お金なことを再認識させられるこの移籍話。ダビド・シルバは、またしても元スペイン代表であり、神戸にとって、イニエスタを獲得した意味は大きい。

【旧エントリー】

北海道コンサドーレ札幌が、イングランドプレミアリーグのマンチェスター・シティーに所属する元スペイン代表のダビド・シルバの獲得に動いているという。昨今のJリーグの流れに乗って、これまた大物を獲得しようとしているが…

2つの体力問題

この移籍、2つの体力に関する問題がある。

ダビド・シルバの年齢

1つ目、ダビド・シルバの年齢が33歳であること。流石に選手としてのピークは過ぎることである。リーグのシーズンがプレミアの秋冬ではなく、日本の夏場の暑い季節でもあり、体力面で配慮が必要となろう。

北海道コンサドーレ札幌の経営体力

これ、2019年は、J1復帰後3シーズン目で、この記事が出た時点で2020シーズンもJ1で戦うことになりそうであり、ルヴァンカップでも準優勝と勢いに乗っている。しかし財政面はそれほど堅固ではない。この点どうなのだろうか。

ダビド・シルバの年俸

現時点で8億円超。年齢を1つ重ねることになるので、流石にこれよりは下がるだろうが、Jリーグ基準で考えると非常に高い。ダビド・シルバ1人でJリーグの年俸総額上位チームの1チーム分の金額に相当。

移籍金

2020年に契約が切れるので、来夏であれば移籍金は発生しない。

札幌の収支現状

2019年1月期決算で収益が約30億円。営業利益、経常利益、当期純利益共に億単位のマイナス。また、チーム人件費という固定費が15億円と収益の半分を占めている。2020年1月期決算では、ルヴァンカップ準優勝の効果が出ると考えられるが、ダビド・シルバを獲得する程度まで増収が見込めるのであろうか。

他チームの状況

海外の大物選手獲得としては、ヴィッセル神戸とサガン鳥栖が双璧だろう。ヴィッセル神戸は、いわずもがな楽天の後ろ盾があるので、文句なく選手獲得に邁進できる。サガン鳥栖は、フェルナンド・トーレス獲得時点では、Cygames(サイゲームス)がスポンサーであったので、この時点では獲得における財政基盤は納得できた。その後、当のフェルナンド・トーレス獲得も絡んで、Cygamesとのスポンサー契約が解消されたが、トーレス自身が2019年8月に引退したため、スポンサーが抜けたことによるインパクトは結果的には低くなったと思われる。しかし、Cygamesの後ろ盾を計算しなければトーレス獲得は考えられない体力であったはず。

移籍可能性

ダビド・シルバの札幌移籍は、夢がある話ではあるが、現行のチーム人件費の半分程度の年俸を追加で必要とするダビド・シルバがコンサドーレ札幌の財務に与えるインパクトは大き過ぎる。いずれかのスポンサーもしくは新規のスポンサーが破格のスポンサー料を提供しない限り、収益の8割近くを人件費に割くことは不可能であろう。

神戸&カタール再参戦

2019年の移籍市場でヴィッセル神戸とカタールからのオファーがあったとのことで、結果的にマンチェスターシティに残留したダビド・シルバ。結局、コンサドーレ札幌は、賑やかしになるのではないだろうか。ヴィッセル神戸とカタールが再参戦するということになるのかもしれない。それとも、なんらかのスポンサー調達が進んでいるのかもしれない。そうであれば、夢があり明るい話題である。