時々のこと

子どものサッカーについて。小学校から遂に高校までたどり着きました。その他時々のこととか。

神戸イジメ教師へのイジメが酷くなっている


まあ、今回のケースは、加害者側が撮影したとしか思えない動画が出てくるという異常さから、報道において、推定無罪を厳格に求めるべきケースではないかもしれないけれど、表のマスコミにおいて、「池に落ちた犬はたたけ」の度が過ぎている感がある。

ちょっと酷い記事

この記事の酷い点

タイトルからしてあおっている

『東須磨小のイジメ加害教諭が「クビかも」「軟禁状態」と不満漏らす』というタイトルが既に読者の気持ちを煽るようになっている。特に「不満漏らす」という表現をあえて選んである点が酷い。「軟禁状態」という言葉は、不満かどうかは微妙とも言える。

コメントは全て匿名

複数のコメントを繋いだ形の記事であるのだが、コメントしている者が皆匿名である。

・神戸市議がこう解説する。

・話した知人らによれば、

・前出のAの知人

・保護者の一人はこう話す。

・前出の神戸市議はこう話す。

・前出の保護者はこう語る。

市議、知人、保護者と3つの異なる立場のコメントを取って記事に膨らみを持たせているのかもしれないが、全部匿名であることは注意しなければならない。

記者の見解は無し

この記事において、記者もしくは編集部がどのように考えるかの文は一切ない。結びの文さえ括弧付きの保護者コメントでまとめてしまっている。これはあまりに酷い。匿名コメントを繋いで記事にしているだけで、記事に対する責任を全く負っていない。しかも、実体としてそのコメントが本当に有ったのかさえ担保されておらず、でっち上げの可能性さえ残ったままである。

ディスりの相手

しかもこれ、分かりづらいが、加害教諭だけでなく、市議会に対してもディスっている(と思われる)。ディスりの内容を、加害者に向けたものと市議会に向けたものに分けて見ていく。

加害者への匿名のディスり

「なんでこっちばっかり悪いんや」「あれがイジメか、冗談やろ。(被害教諭も)楽しんでたぞ」「マスコミが騒ぎすぎや」などと話していたという。

まあ、少なくとも動画のケースに限っては、加害者の言っていることは当たらないので、記事を読んだ者は、何を言っているんだかという感想しか出てこない。しかし、本当にこれを言ったのだろうかは実は分からない。

「Aは『いつまで騒動が続くんや。外にも出れない、軟禁やな』とぼやいていました。隠れ家にいるようです。第三者委員会の処分を気にしていたようで『こんなんでクビになるのかな』と不安も口にしていた。その一方で『教員免許は取り上げられないだろうから、ほとぼりさめたら、またどこかで教えられる。今は先生のなり手が少ないからな』とあまり反省のない様子でしたね」

生々しいコメントであるが、本当かどうか分からない。特に、「教員免許は取り上げられないだろうから、ほとぼりさめたら、またどこかで教えられる。今は先生のなり手が少ないからな」というのは、本当に言ったのだろうか。わざわざこんなこと言ったのならば、その発言の危うさに気づかない点で本当にダメ教師だ。

しかし、行き詰まってきたことを理解しているにもかかわらず、こんなこと加害者が言うのだろうか。

市議会への匿名のディスり

こちらの重大性に市議会は気づいているのだろうか。

先生のイジメをやめさせないとアカン。イジメを率先してやっている加害教諭に対して、給料が払われるというのはまずい。市にも抗議がたくさんあった。世論に動かされた格好ではあるが、条例改正は当然だろう

「加害教諭に対して、給料が払われるというのはまずい」だから「世論に動かされた格好ではあるが、条例改正は当然だろう」と言う結論らしい。いや、ポピュリズムだろこれ。

外部有識者らでつくる審査会が処分に反対していたが、押し切った異例の決定だった。

ちゃんとブレーキをかける人たち(=審査会)がいたにもかかわらず、押し切ったと。議論を尽くさず、結論ありきだったと言っている。たとえとんでもない輩だったとしても、条例を拙速で成立させることの危うさを議論する人はいなかったと言うのはダメだ。編集部も、かなり婉曲表現ながらそれを問うている。

この議会にしてこの教諭あり

この記事を見る限りでは、教諭も酷いけれど、市議会も酷い。人権意識という点では、同等に見える。まさにこのような市議会だから、教諭もこんななんだろうと結論付けられる。酷い。

記事によるイジメ

アエラは、マスコミなのだから、もう少し品格を持った記事にすべき。この全て匿名のコメントのみで構成される記事は、ネットの訳分からないエントリと変わらない。マスコミまでネットの底辺まで堕ちてしまっているのが現状。