日本語と少年サッカー

広く日本語に関わることとサッカーについて

罪と罰の収支が全く合わない…手当目当ての消防団員放火


5千円の消防団の出動手当が欲しくて、現住建造物等放火ということだが…、期待する利益と捕まった際の罰が全く釣り合わない事件。

記事

収支計算

期待利益

目的が「手当」であるので、得られる利益は、手当の5千円のみ。

期待損失

木造平屋建ての空き家に侵入して火をつけ、近隣の木造平屋建て住宅や車庫など計11棟(計約470平方メートル)を全焼させたり一部を焼損させたりしたほか、軽乗用車1台の一部を焼いた疑いがある。被害にあった民家には当時5世帯12人が暮らしていたが、けが人は出ていない。

上のような記述があるので、現住建造物等放火罪は既遂である。この法定刑は、死刑、無期懲役、5年以上の有期懲役であり、殺人罪と変わらない刑が課される。けが人は出ていないが、目的が目的なので、重罰は避けられない。

収支

期待利益が5千円で、期待損失が、死刑、無期懲役、5年以上の有期懲役。全く釣り合わない額である。

知らぬことの怖さ

おそらくこの犯人は、現住建造物等放火罪の重さを知らないのだろう。殺人に匹敵する重罪を5千円を目的として行うことのバカらしさに気づけば、さすがにこんなことはしないはず。窃盗罪の法定刑は、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金なのだから、言い方は悪いが、圧倒的に他人の財布を盗んだ方が期待収支は良い。財布に5千円以上入っている確率は高いだろうから。しかし、本人はおそらく、他人の財布を盗むことより、空き家に放火する方が罪の意識が軽かったのだろう。

悪人というより無知

しかし、いくら空き家でも財産であるし、延焼すれば人の住む建物に害を及ぼす。そしてこれは殺人に匹敵する重罪である。これは少し考えればわかるはずだが、分からなかったということ。現住建造物等放火罪が殺人に匹敵する罪であることを知らなかったからであろう。知っていれば…ということにはなるが、例えば義務教育で、他人の財布を盗むなと教えることは容易だが、現住建造物等放火罪は殺人と法定刑は同じ重罪ですよと、小・中学生にわざわざ教えるわけにもいかず、知られないままになっているのかもしれない。このあたり難しい問題である。まあ、人の住んでいる家に放火したら、少なくとも窃盗以上の罪であることは想像できないと生きて行く上でまずいけれど。

追加(2019.11.28)

医学部卒業しても法的知識は無いのか…女性抱きつき医師の犯した罪状」というエントリでは、医師という肩書きの者でも法律に無知なために、釣り合うとは思えない犯罪を犯していることについて書いています。こちらは金銭でなく、性欲が抑えられないパターンです。