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プロ野球選手斎藤佑樹を演じ続けること


日本ハムが来季も契約した斎藤佑樹選手について、特別扱いであるといった批判も多いが、斎藤選手は「プロ野球選手斎藤佑樹」というキャラクターを逃げずに演じ続けている。斎藤選手が「プロ野球選手斎藤佑樹」を演じ続けることができる限り、契約を更改し続けることは、日本ハムにとって価値があると考えられる。これについて見ていく。

記事

オフのプロ野球選手の活動

オフの時期、多くのプロ野球選手は、体を休めもしくは来季に備えている。またある者は地上波テレビの年末およびお正月番組等の収録に参加したり、スポンサー等のイベントに参加している。

チームの顔に入るだけでも大変

オフにおける対外活動の多くは、その年に顕著な活躍をした等により招かれるもしくはチームの顔であるケースがほとんどであろう。例えば12球団でチームの顔と呼べる選手が各チーム2名いたとして、それだけで日本プロ野球界では24名になる。メジャーの選手も加えると、対外活動で、全国級のニュースになる選手になるのはなかなかの壁である。

斎藤佑樹選手のニュース内容

そんな中の斎藤佑樹選手のニュースである。早大野球部OB会による野球啓蒙活動を慶大と共同で行ったという記事。「斎藤」の名前が短い記事中に3ヶ所ある。また、写真も斎藤選手がマイクを持っている場面である。

記事中に斎藤選手のことを書く必要性はない

記事を読めば分かるが、本来的にニュースとなりうるのは、上に書いたように、早大野球部OB会による野球啓蒙活動を慶大と共同で行ったというだけのものである。特に斎藤選手が何かサプライズ的なことや重要なことをしたわけでもない。斎藤選手本人も「今日のイベントは、早慶が主導してやっていこうという意気込みに僕も乗っかった。」と言っている。
つまりこれ、記事に斎藤選手を出す必要が全くない。にも関わらず、斎藤選手の名前が3ヶ所

出てくる。何故か。

ネームバリュー

この記事は、斎藤選手の名前を書いているからこそ、全国区のニュースになりうるのである。単に早慶が協力してイベントを行っても、記事にならないのである。斎藤選手にはそれだけのネームバリューがあるということである。また、たとえここにプロ野球のどこかのチームの顔を据えても、そのチームの地元ならば記事になるかもしれないが、全国区としてはアピールが弱い可能性が高い。ここは、プロの記録に関係なく知名度の高い現役プロ野球選手である斎藤選手が適任なのである。

斎藤選手はチームに何を貢献しているのか

プロ野球選手とは、野球でチームに貢献しお金を稼ぐ職業である。チームに貢献とは試合で活躍することである。このようなオフの活動は、個人の活動であるのでチームへの貢献はない。普通の選手ならば。しかし、斎藤佑樹選手は違う。自己のネームバリューで首都圏でさえニュースとなるか否か微妙な、大学の啓蒙的活動を全国区のニュースに格上げする力を秘めている。しかも、早慶の宣伝となる。マスコミへのニュース提供とともに早慶出身者の多い財界へのアピールにもなる。これはファイターズというより、その親会社の日本ハムにより強く刺さる。結局、斎藤選手は、試合ではないが、プロ野球選手として貢献しているのである。
これはもちろん選手でなくてもできる活動ではある。しかし「北海道日本ハムファイターズ斎藤佑樹選手」というのと「斎藤佑樹氏」というのとではやはりインパクトが違う。賛否両論あれども現役プロ野球選手を続けているからこそ、バリューがあり、チームにも貢献するのである。

斎藤佑樹保有コスト

斎藤選手保有コストは、年俸プラスアルファと支配下選手枠1を占めることである。また、来季の年俸は1600万円(推定)とのことである。この年俸は、とても高いとは言えない。親会社の日本ハムにとって広告料と考えればかなり安いもののはずである。なんとなれば、契約を更改せずに引退させ、"タレント斎藤佑樹氏"と同じような内容の広報的契約を結んだら、この金額で済まないだろう。

他の新聞社の記事では

「今が一番楽しい」とまで言っている、というか子供たちの前で言わされている。プロ野球選手としての9年間は、それまでの人生に比べ、本当に精神的に辛い道のりだったはず。それを踏まえて、このようなことが子供たちの前で、また記者の前で言えるのは相当のプレッシャーであるはずである。普通の人間ならできないと言える。斎藤佑樹という野球選手が特別な理由は、こういうことである。

特別扱い非難は当たらない

以上のように考えれば、斎藤佑樹選手が契約更改して現役続行することに、北海道日本ハムファイターズフロントおよびその後ろにいる日本ハム経営陣は異論ないどころか、ビジネス的に見て非常に安い買い物なのである。なぜなら、日本ハム経営陣は、自らの報酬と斎藤選手の年俸1600万円を比べて考えることで、斎藤選手を北海道日本ハムファイターズの選手として契約することが、日本ハムにとってプラスであると容易に即断できるからである。斎藤が年俸何億という選手であったらそうはいかないであろう。日本ハム経営陣にとって、自分たちの報酬と比べて考えれば、現状の年俸が許せる金額であるから、斎藤選手は現役続行できると見ることが可能なのである。