時々のこと

子どものサッカーについて。小学校から遂に高校までたどり着きました。その他時々のこととか。

グレタさんはなぜ強いのか


同盟国を含む世界各国の首脳と貿易問題では対決姿勢のトランプ大統領さえも絡みたくなってしまうグレタ・トゥーンベリさん。彼女はなぜ強いのか。

強さの例

目が見えず羽のない甲虫、グレタさんにちなみ命名 by 英自然史博物館

過去エントリー

「夢見る幸せな少女」by トランプ大統領

彼女は明るく素晴らしい未来を夢見る大変幸せな少女のようだ。会えてよかった!(She seems like a very happy young girl looking forward to a bright and wonderful future. So nice to see!)

Twitterリンク

「あんなガキにマスコミが紙面を割くとは驚きだ」by ブラジル大統領

ブラジル大統領、グレタさんを「ガキ」呼ばわり 写真12枚 国際ニュース:AFPBB News

「落ち着けグレタ、落ち着け!」 by トランプ大統領

馬鹿馬鹿しい。グレタは怒りをコントロールする問題に取り組むべきで、古き良き映画を友達と観に行くべきだ!落ち着けグレタ、落ち着け!(So ridiculous. Greta must work on her Anger Management problem, then go to a good old fashioned movie with a friend! Chill Greta, Chill!)Twitterリンク

力持つ者が絡みすぎだろ!

上に挙げた絡みは、どれも一般的に地位の高い者/組織のものである。それこそ、なぜ1少女に絡むのか。少女に対しお前ちっぽけな少女だろみたいな当たり前のことしか言えていないし、なぜか嫌味を隠そうともしていない。博物館の例はその辺り微妙だが。まあ、苛立つのだろうね、自分が今の地位を得るには長い生存競争を生き抜いて来た自信があるのに、ポッと出の学生が自分の今の地位の根底を覆す可能性のあることを言っているのだから。

返しはツイッタープロファイルでの皮肉

大物に絡まれた時の返しも、あまりに多くの大物から絡まれるので対応が既に円熟期を迎えている。これは、ツイッタープロファイルで皮肉を書くと言う手法で様式美となっている。

グレタさんが皮肉で対抗 トランプ氏の「落ち着け」に | NHKニュース

このニュース記事では、次のように書かれてさえいる。

グレタさんは毎回、首脳のことばをツイッターのプロフィールに引用する形で対抗していて、16歳の少女と各国の首脳との応酬が話題になっています。

老人と少女の微笑ましい触れ合いに見えるくらいの完成度高いグレタさんの芸。

ワンフレーズポリティクスの破壊力

グレタさんは、環境問題を直視せよとしか言っていない。他は何も主張していないブレのない一点張り。だからこそ、大統領という国の問題全てに頭を悩まさなければならない地位の人間には癪にさわるのだろう。しかし、トランプ自身もそうして大統領になったのではなかったか。たとえば「メキシコは、麻薬や犯罪を送り込む」みたいな主張をして壁まで作っていたではないか。

たとえ科学的に立証できなくとも心情的に肯定せざるを得ない主張

グレタさんの主張は、反対論者からは科学的に立証されていないと言われることもある。しかし、人気商売である大統領にとって、科学的に立証されていないからというだけで非難はできない。支持層の心情にも配慮しなければならないから。

政治的には正面から否定できない正論1本だからこそ強い

ゆえに、グレタさんからの「正論」もしくは「正論に見える」攻撃に正面から返すことはできない。だからこそ、お前はまだ子供だという返ししかできない。しかしそれは、自分の幼稚性をさらけ出すだけになってしまうという非常に矛盾した結果となるのである。トランプ大統領もブラジル大統領も、モノ言いたくなると言わないでいられない性格のようだが、言うと言った言葉がそのまま自分に返ってくる構造になっているのである。グレタさんは、政治家が政治的には正面から否定できない正論1本のみのワンフレーズポリティクスだからこそ強いのである。