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道具の差が記録の差…ナイキのピンクシューズ禁止へ


ナイキの厚底シューズが禁止されるという。マラソンも駅伝もピンク色が目立ったから、仕方ないとはいえるが、トップアスリートの世界で、道具の良し悪しがこれほどまでに影響するというのは、確かにそれを履かない選手にしてみれば不公平に見える。しかし、このような道具の差による記録の差は、目立たなかっただけでこれまでにもあったであろうし、これからもあるであろう。ただ、出る杭は打たれるというだけである。

記事

レーザー・レーサーでみた光景

この騒動は、2008年の北京オリンピックに絡んだレーザー・レーサーの騒動思い出させる。スピード社が開発した特殊素材の水着の性能が高いことがオリンピック開催前に評判となり、現に着用選手が新記録を連発したというものだ。この時もオリンピック前で、日本水泳連盟がスピード社と日本でのライセンス契約するゴールドウィン社との契約がなかったため、ちょっとした騒動となった。結局、オリンピックはビジネス的要素もあるためライセンス契約も重要であるが、選手にとっては一生の一大事であるので、着用が認められることになる。しかしこの水着は、2010年の国際水泳連盟の規定変更により、北京後に着用できなくなった。

オリンピック前か後か

レーザー・レーサーは、北京オリンピックで使用の後に禁止された。しかしこのズームXヴェイパーフライネクスト%は、東京オリンピックを待たずして禁止されることになる。

公平性

アスリートの大舞台であるオリンピックでの着用がなくなることは、残念でもあるが、公平性の観点からは、妥当なのかもしれない。ただし、このナイキの厚底靴の性能が目立っただけで、どこのスポーツシューズメーカーも技術開発にしのぎを削っている。厚底シューズの優位性がなくなっただけで、道具による優位性という問題は残るし、これはもはや仕方がないものであろう。多くの選手に目に見える成果が出た場合に、出る杭は打たれる的に規制がかかるといういたちごっことならざるを得ないから。

箱根駅伝の青学の選択

青山学院大学はアディダスとスポンサー契約を結んでいる。このため、アディダスは2019年11月に青学モデルのシューズを発売している。

これは、もちろん箱根で履いてもらうことを想定しているはずで、試作品の提供もなされていただろう。しかし既にナイキシューズの席捲は止まらない時であり、青学選手は、箱根駅伝でナイキのシューズを履く。勝つための選択ではあろうが、大学という教育機関とはいえ、既に箱根駅伝はビジネスであり、スポンサー契約を締結しているという観点からも、アディダスではなくナイキを履くという決定は、何らかの大人の解決が必要であったと思う。

陸王

この青学のシューズ選択、まんま池井戸潤氏の「陸王」の世界である。

長距離用シューズで騒動となった理由

シューズ開発は、推進力を得るための人間工学的な最適解を求めて開発しているのだろうが、長距離走というのは、走り続ける能力そのものであり、かつ、長距離であることから、少しの優位性が積み重なることで、目に見える結果になるという点が、今回のナイキの杭が打たれることになった背景であろう。サッカースパイクや、バスケットシューズではここまでの差は見えないはず。単純に走る能力測るものでかつ積み重ねという2要素を兼ね備えるスポーツであったことは大きい。