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不要治療として傷害罪で訴えられるも無罪となった医師の失ったもの


診療報酬目当てで不要な治療を行い歯を削ったとして、歯科医師が訴えられるも地裁で無罪となった。

検察側、弁護側の主張

 検察側は、必要のない処置で治療費を請求するなどし、多額の利益を得ようとした動機は悪質だと指摘。弁護側は正当な治療行為だったとして無罪を主張していた。
reuters 2020年 3月 24日 1:54 PM JST

歯科医の治療は傷害罪となりうる

歯医者は、音と歯に与える振動が生理的に受け付けない等はあっても、他の科と違いカジュアルに診療を受けることができる。病と言っても虫歯か親知らずであるので、大したことないと思っているから。しかし、歯を削るという歯科医院で当たり前の治療行為が、身体を傷つける行為であると言えるので、報酬目的であると、求刑は懲役3年6月であったように、非常に重い罪となる。
再逮捕時の朝日新聞記事では、「前歯数本を不必要に切断した疑い」「約2カ月の治療を要するけがを負った」とあり、確かに酷いことが行われているような表現である。

岡山西署によると、歯科医師は昨年3月27日、同市の20代の男子大学生が右上の親知らずの治療のため来院した際、前歯のかみ合わせが悪いとして、男子大学生の同意がないまま前歯数本を不必要に切断した疑いがある。男子大学生は約2カ月の治療を要するけがを負ったという。
朝日新聞 2018/2/8 14:00

しかし、これ、治療行為として行われていて、不要な治療でなければ問題のない行為である。それが、切断、約2カ月の治療を要するけがという表現になる。

医者は信用商売

歯科医に限らず、医者は名前を明らかにする必要がある商売であり、患者は自分の生命身体健康を預けるのであるから信用が大切である。診療報酬目当てに不要な治療を行ったというレッテルは、非常に不利なものである。しかし、この被告は、地裁で無罪判決を得たとはいえ、記事中に名前を書かれているし、ネット検索すれば、逮捕時の記事も実名付きで出てくる。この医師は消えない烙印を押されたと言って良い。

歯医者はこのような疑いが絶えない

歯医者が健康な歯も削って診療報酬を得ようとするという話は、真偽のほどは不明ながら、別に珍しくはないよく聞く話である。ただ逮捕まで行ったことが特別なだけである。しかし、今の時代、患者への事前説明と同意なしに治療することはあるのだろうか。この歯科医は、この辺りに問題はあったのだろう。それが逮捕、裁判に値するかは分からないが。

無罪判決となった以上

確定ではないが、無罪判決を得た以上、逮捕前の現状復旧と、それ以降現在までの補償は必要である。民事裁判もあるのであれば、それはまた別な話であるが、刑事的に無罪となっても、この医師がこの裁判で失ったものが大きい。別にこの裁判に限らないが。