時々のこと

子どものサッカーについて。小学校から遂に高校までたどり着きました。その他時々のこととか。

サガン鳥栖AIDということは、明確に死に体ということ


かなりの状態だと思う。何でこうなったは散々言われている。社長の、優勝でもしてみるかという気持ちが隙を生んだ。確かに良いチームだった。何でトーレスを年俸5億で獲得したのだろう。外から見たら、あれがターニングポイントだった。社長の息子をバスケチームの社長にしたりと言う話もあって、ほぼトーレスの年俸額をスポンサードしていたサイゲームスがスポンサーから降り(そりゃそうだ)、DHCもユニフォームから見えなくなり、5億どころか5千万円を超える選手さえいなくなった。今や、全選手の総額が5億円代である。そんな中、佐賀県の経済界を中心に支援組織「サガン鳥栖AID」を立ち上げるという。

記事

死に体

「チームは今季、10億円の債務超過が見込まれ、解消されなければ消滅する可能性も十分ある」

このままだと終わる。それは誰の目にもわかる状況。しかし、知事に何かを頼むのも変な話。J1のチームとは言え、単なる1つの中小企業なのだから。優勝でもしてみるかとか言うだけならともかく、トーレス獲りまでしてしまうような社長の経営で破綻しても、それは普通に中小企業が潰れるのと同じ。

「J1で戦い続ける姿は県民の誇りで、子どもたちにとって夢や希望。困難な状況を乗り越え、持続可能なクラブとして夢や感動を与え続けられるように支援したい」と述べ、設立趣意書を知事に手渡した。

まあ、サガン鳥栖というチームの位置付けとしてはその通りだと思う。しかし、中の運営がそれに相応しかったのかということは問題にならないのだろうか。「県民の誇り」「子供たちにとって夢や希望」「夢や感動を与え続けられる」が表層的に使われていないだろうか。

社長退任表明を受けて経済界も応援しなければいけないと立ち上がった

陣内会長は、サガン鳥栖の運営会社サガン・ドリームスの竹原稔社長が19日に退任を表明したことを受けて「経済界も応援しなければいけないと立ち上がった」と設立理由を説明した。

立ち上がるのは佐賀県商工会議所連合会の自由である。しかしこれがどうして、

佐賀県庁を訪れ、山口祥義知事にサガン鳥栖存続への全面的支援を要望した。

になるのだろうか。県がやることなのだろうか。佐賀県は既にふるさと納税でサガン鳥栖を支援している。これ以上を求めるということなのだろうか。しかし、10億円債務超過という目下の現実を前にして、

具体的な支援内容は今後、検討する。現段階でクラブへの直接的な財政支援は計画しておらず、ネットワークを生かしてスポンサー獲得への助力などを考えているとしている。

ということなので、まあ、何もしない組織なのかもしれない。経済団体など10団体が集まった組織で、「ネットワークを生かしてスポンサー獲得への助力などを考えている」としか言えないのだから。いやそこは経済団体が参加しているのだから、スポンサー問題はその中でも全部とは言わないが、多くを解決すべきではないか。そうしないと、これからスポンサーになった企業は、「サガン鳥栖AID」のネットワークを生かして獲得されたスポンサーという色がつくだけなのだけれど。お金は出さないが美味しいところを取る団体にしか見えない。うまくいったら自分の手柄にできるかなという程度の認識の組織に見えてしまう。

公式メッセージ

このサガン鳥栖AID発足1ヶ月前のサガン鳥栖公式ページに挙げられた報告とお願い。これは社長が退任表明する1ヶ月前でもある。

ここで既に死に体であることが報告されている。大口スポンサーについての言及もない。しかしこのあたりで社長退任は決めていたようである。結局、大口スポンサーとは何だったのかとなった。もはや命運尽きたとなって社長退任発表である。後任は、佐賀県サッカー協会の福岡淳二郎会長が就任予定とのこと。しかしこれで良いのだろうか。大口スポンサーの話は語られなくて良いのだろうか。トーレスという魅力ある選手を獲得できるかもしれないとなった時に踏みとどまることができなかったことが悔やまれる。あの5億円が、ここまで響くとは誰も予想できなかったのだろうか。予想できた中の人はいたはず。その人の声が何故力を持たなかったのかが、サガン鳥栖の問題なのだろう。

何故だか強いチームだった

他チームをメインに観ている身として、サガン鳥栖は、トーレス加入まで、何故だか不思議に強いチームだった。他の強豪チームと異なりスター選手揃いというわけでもないのに、上位とは言わないまでも中位にいたチームであった。トーレス加入前年も8位と上位半分に入っていた。そんな良いチームだった。何故こんなことになったかは、やはり夢を追う方法を誤ったか、急ぎすぎたかなどちらかだろう。そしてその根幹は、残念ながら傲慢なのだろう。