時々のこと

時々気になることと少年サッカーについて

屋上屋を重ねるプレミア化。Jリーグが終わる日


J1の上のリーグを作るらしい。これをJリーグのプレミア化と呼ぶようだが、要は、上にリーグを作るといっても、実態は、J1のJ2化、J2のJ3化。J3に至っては、今以上に待遇がJFL対比下になるのではないだろうか。上を作るのではなく、下に蹴落とすのが実態に見える。ジャンプの戦闘漫画のように、次から次へと強者の大会が出てくるなんて現実にはあり得ないでしょう。J1が日本のプロサッカーの頂点というならば、制度的にそれで行けるでしょうに。最上位のリーグのチーム数が少なかすべきと言うなら、J1のチーム数を減らせば良いこと。何もJ1の上のリーグを作ることはない。まあ、J3が組織として立ちいかなくても知ったこっちゃないと言うJリーグのスタンスなのだろうか。チーム数が多過ぎると考えているのかもしれないが、プレミアリーグを作るのは、その逆なのだが、どういうことなのだろう。記事からはまだ具体的なことは出てきていないが、今あるJ1の18という枠が多過ぎると言うのならば、J1を減らせば良いし、人気クラブとそうでないクラブの格差が生まれにくいと書かれているので、意図はそこにはないのだろう。

記事

発想

最上位のプレミアリーグのチーム数を少数に絞って、そこに人気を集中させ、儲けようという皮算用のようだ。そうならば、J3を作る時に考慮しておけば良いだけだった話。プレミアリーグは、J1の18クラブから、10~14程度に減らす案というが、つまり、J1から4〜8チーム減らすということと同じ。なぜそうしないのか。下げるのではなく、上を作り上げる。相対的には同じなのは、誰でもわかる。問題は、プレミアリーグを作ったら、そのチームの売上げは伸びると言えるのだろうか。J1残留チームは売上げを維持できるのだろうか。現在のJ2降格と実質的に同じ意味になるので、売上げは落ちる気がする。しかしそれは、次の言葉でおしまいなのだろうか。

人気クラブとそうでないクラブの格差が生まれにくい。共存共栄の方針で運営してきたが、Jリーグは来年で30周年を迎え、競争へと舵(かじ)を切っていく方針

サポーターは置いてきぼりな気がする。そもそも人気クラブとそうでないクラブの格差を産まなければならないのだろうか。そんなこと言えるほど、Jリーグの経営は安定しているのだろうか。まあ分かることは、現在経営が逼迫しているところは、間違いなく吹っ飛ぶ。ベガルタ仙台やサガン鳥栖は、見える化されて危ういが、他にも数多が経営的に盤石ではない。競争へと舵を切ってついて来れるところではないとトップリーグの資格がないと言うのは、現状を見ていなさすぎなのではないか。

親会社を持たないとプレミアは無理

どう考えても、仮に今の状況で経営競争に走れと言うのであれば、もう親会社を持たないと無理。名古屋はJ2落ちの地獄を味わってから、選手獲得になりふり構わぬ感じが窺われる。逆に、サガン鳥栖は大型スポンサーを得て、一気に優勝を目指そうと、トーレスを5億円で獲得した翌期にスポンサーに逃げられ、大赤字になり、それを今も引きずる等、親会社がいない苦しさは大きい。サガン鳥栖の最高年俸は3000万円に届かない。トーレス1人に5億円払えたチームの面影はない。しかし2021年度シーズン、立ち上がりのサガン鳥栖は強い。それでも、プレミアは無理なのか?Jリーグの言う競争が、サッカー競技の競争ではないことは明らか。そんな目的のプレミアリーグで、期待通りの収益アップは見込めるのであろうか。

狙うのは二匹目のドジョウか?

これ、Jリーグ発足時の興奮が忘れられない人たちが、もう一度それを味わうためには屋上屋を作れば良いという考えなのではないかと思う。しかし、Jリーグの時とは状況があまりにも違う。

Jリーグ発足時は、元々の各チームは基本的に地元チームではなく企業色の強いチームだった。それを地名付きのチーム名にし、基本的に企業名を消しながらも、企業がしっかりバックにいて始まったのがJリーグだった。サポーターは、土地に密着したチームを応援する形となった。だから、基本的には各チームのサポーターの多くがチームの地元と関係がある者たちであった。チーム基盤が企業から土地へ、そこにコペルニクス的転換があった。会社ではなく地元。ここにこだわっていたはずだった。だからあれほど栄華を誇ったヴェルディから読売が降りることにもなった。しかし、今回の施策は、読売の発想が正しかったと言っているのと同義なのではないか。プレミア化すれば、各チームのサポーターが増えるのか?

Jリーグが、J2、J3を使って行くにあたっては、日本の大きな括りから、さらにきめ細やかな地元の括りを作り出すことで、例えば今まで名古屋グランパスを応援していたが、岐阜にもJリーグのチームができるならそちらを応援しようという、大義名分が立つので、自然にサポーターが分化していくことができた。しかもスタートが遅い分、J2もしくはJ3スタートは仕方がない。昇格を目指そう。というサポーターの前向きな気持ちも醸成できた。しかしどうだ。今回の提案は、現行最高のリーグであるJ1から、チームを絞ってプレミアリーグをつくろうと言っているのだ。落とされるチームのサポーターの気持ちは考えられるのだろうか。

Jリーグ百年構想

「Jリーグは来年で30周年を迎え、競争へと舵(かじ)を切っていく方針」というのは、要は、Jリーグ百年構想をやめると言うことなのだろうか。まだあと70年あるのに。

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Jリーグ百年構想

あなたの町に、緑の芝生におおわれた広場やスポーツ施設をつくること。

地元プロサッカーチームは無くなるが、グラウンドが残れば目的は達したことになるということか?Jリーグ用のスタジアムは、Jリーグの試合で使ってこそであり、それ以外の使用ももちろん良いが、Jリーグの試合がないのなら、その町では持て余すだろうに。

サッカーに限らず、あなたがやりたい競技を楽しめるスポーツクラブつくること。

サッカーに限らずと言っているのだから、地元プロサッカーチームが無くなっても関係ないということか?しかし、あなたがやりたい競技がサッカーだったらどうするのか。

「観る」「する」「参加する」。スポーツを通して世代を超えた触れ合いの輪を広げること。

地元の県内のチームが潰れてしまったら、近県のチームを応援してくれと言うことか?それとも、今はVリーグ、Bリーグがあるから、そっちを観てくれということか?

少なくとも競争へと舵を切るプレミア化の趣旨を考えると、Jリーグ百年構想の看板は下ろすべきだろう。

フリューゲルスの悲劇を人為的に起こしたいと考えるJリーグという組織

そもそもコロナがなくともJ1のチームでさえ経営が厳しかったことを考えれば、まあ、Jリーグとして統廃合的な考えになるのは、ビジネスとしてならば分からなくもない。しかし、この施策は、フリューゲルスの悲劇を人為的に作るに等しいわけで、これを他でもないJリーグが主導でやろうというのは、頭を抱えるしかない。企業が裏についていない金銭的弱小クラブは、息の根止まると思う。

DAZNが見誤らせているような

やはりDAZNのお金が方向性を変えてしまったのだろう。外資の恐ろしさは、次の契約なのだけれど、先は見えているのだろうか。寡占、独占を確保した後、ビジネスがどう進むか考えていないと足を掬われると思うが。