オンラインの、確定申告システムe-Taxが、期限前日に接続障害となった。
これに対する、国税庁ウェブページ上の「e-Taxへの接続障害について」という投稿が色々なことを滲み出している。
各報の文言の遷移
結構大変そうなのが分かるのは、第一報と、第二報以降でフォーマットが違うこと。第一報ではまだ構成を従来のページの雰囲気に合わせたものになっている。余裕があったのね。しかし第二報以降、まじめな文書形式になった。
文章量にも特徴が出ていて、第一報から第三報へ倍々ゲームで文章量が推移していく。
第一報
【図1】第一報
まだまだ余裕があって、繋がりづらい状況だと言うだけで、待てば利用できるという認識。状況を簡潔に記載しているのみと言う印象。遅延解消することが前提の「遅延解消後、改めてお知らせを掲載します」という文言になっている。しかしここから"遅延解消後"が、ちっともやって来ない事態になる。
第二報
【図2】第二報
繋がりづらい状況が続き、待っても日中は難しいのではと考え始めたのか、深夜なら起きている人も少なくなるから利用できるようになるだろうという認識。しかし、「24 時間ご利用可 能です」と言われても困る人が多いはず。これ、最終日の丑三つ時まで起きて待っててやれと言っているわけで煽ってるなぁと感じる。この時点でも、遅延解消することが前提の文言になっている。まだまだ翌日の最終日までには影響しないことを前提にしている感じ。
第三報
【図3】第三報
文章が更に増えてきた。事態が変わったことを意味している。相変わらず「確定申告期は 24 時間ご利用可 能です」と言っているが、次のようなお詫び文が追加されている。
納税者の皆様には大変ご不便をおかけしておりますことをお詫び 申し上げます。
また、最終日に終日不調だったことを想定し、今後の対応の話が次のようにほのめかされている。
今後の対応につきましては、改めて国税庁ホームページ等におい てお知らせを掲載します。
しかし、具体的な今後の対応、例えば期限延長の話は出して来ない。これでは、ユーザーは困るだけ。
第四報
【図4】第四報
システムの再起動により、15 日(火)午前7時現在において、つな がりづらい状態は改善されているものの、未だ、障害原因の解明には 至っておりません。
確定申告の最終日になった。改善されているようだが、完全復旧とはいかない。
納税者の皆様には大変ご不便をおかけしておりますことをお詫び 申し上げます。
そして、お詫び文は、第三報と同じ。
この e-Tax の障害により期限内の申告が困 難な場合には、本日中※1に書面により提出していただくか、個別に 申告期限を延長して、後日提出※2していただくことができます。
遂にe-Tax の障害による申告・納付期限延長についての言及が出てきた。この手のソフトは、サクサク動いてこそなので、接続障害は痛い。
第四報汎用版
【図5】第四報汎用版
第四版と同じだが、これまでずっと記載されていた何時時点という表記がなくなった。また、第四版にあった「システムの再起動により、15 日(火)午前7時現在において、つながりづらい状態は改善されているものの」という文言は、「断続的につながりづらい状態が発生しており」に戻っている。特に進展がない限りこのままだということだろう。
感想
再起動で改善したと言っているので、メモリが原因なのかなという感じ。最終日前日、当日に、想定処理量を超えたという処理能力の問題であればまだ良いが、プログラミングが上手くないことによるメモリリークが原因ならアプリ制作者は、ちょっと悲しいね。