うちの子は、入学時は応援者として付いて行き、2年の時は先輩の代を助ける選手として出場し、自分たちの代である3年時も選手として出場できた。全ての試合でフル出場できたのは良かった。あと公式戦で残すのは、選手権予選と、選手権予選で引退するまでのリーグ戦のみ。
栄枯盛衰
思い出すと入部時からこれまでの同学年のチームメイトの公式戦出場に時の流れを感じる。
3年間…というか、入学してから実質2年間しかまだ経過していないが、別に強豪校というわけではなくても、試合に出続けることって難しい。
スタートダッシュに成功するも段々としりつぼみとなった子
入部早々、1年生ながら2つ上の3年生の代の公式戦に途中交代で出場した子が1人いた。しかしその子は、最後のインターハイでは、1年の時と似た感じで途中で出たり出なかったりという状況だった。1年次は、2年上の先輩の代の試合に出場するという華やかで同級生の中で最上位という地位と栄誉を享受できていたが、今は同級生の代の中でスタメンのポジションを失っている…このパターンは辛い。親も辛いと思う。うちの子に聞くと、なぜ出場機会が少ないのか分からないと言う。ただ、2年時から段々とスタメンフルから、スタメン出場→途中交代のパターンになっていたので、本人のチームの中での居心地は、高校の部活生活の早い段階で良くないものになっていたと思う。スタメンでいる限りは未だ良かった。サッカー技術はあるからスタメンだけれど持久力に課題があるとか言い訳ができるから。スタメン落ちでも後半早々に試合に出続けるならば、スーパーサブという称号も付いただろう。しかし、インターハイ予選で、スタメン落ちどころか出場しない試合も出ている。これは辛いだろうなぁ。2年前の同じ大会では、同級生の中で一番上の地位の実感ができたのに、今は同級生の何人かより下だと思うしかないのだから。
フィジカルの成長がそのままサッカーの成長に繋がった子
うちの子も成長期は普通より2年程度遅れていて、かなり遅い方だったが、更に1年以上遅れた同級生は、高校入学時から高校三年生のインターハイになるまでに15センチくらい伸びている感じ。高校で15センチくらい伸びるのはちょっとオクテすぎる。同級生のなかで最も小さかったのに、今では175センチ超え確実。この子は、うちの子が体験した身体が小さいことによるハンデを高校2年の初めくらいまで背負っていたことになる。ただ、それでも部活を辞めなかったということは、身長のハンデを克服するほどのサッカーに対する情熱があったのだろう。高校の部活サッカーは、中学までサッカーをやってきた子の中で、腕に覚えのある子が入部するので、身長のハンデを中学時代に感じていたら入部していなかったはず。そんな子だから、身体が大きくなれば出場機会が増えることは納得。インターハイ予選でも安定のスタメンフル出場だった。しかしこの子は、自分の代になるまで存在が消えていた。先輩の代で試合に出ることはほぼなかった。1人目に挙げた子と、ほぼ真逆の環境。
インターハイ予選期間中に負傷した子
怪我は不運という言葉だけでは語れない。努力して得たインターハイ予選スタメンという地位を、練習の怪我で失うと言うのは辛い。この子は、自分たちの代になっても半年間Bチームで、3年の春に漸くAチームに上がり、ベンチ入りし、それだけでなくインターハイ予選の緒戦ではスタメンを勝ち取ったのに、怪我で試合に出られなくなった。選手権予選まで少し時間はあるとは言え、怪我次第では間に合わない。本人のみでなく親にとってもこれは辛い。自分の子が入学時からこれまで努力してインターハイスタメンを掴み取ったという成功体験は教育的価値が高いのに、その喜びの時間は直ぐに過ぎてしまったという経験は、これまでの努力、時間を考えると、精神的ダメージは、Bチームのままだった時より大きいかもしれない。
ベンチ入りしながら出場機会がなかった子たち
出場するまであと少しというところまで来たのに、試合の状況も絡んで出られなかった子たち。直前のリーグ戦や練習試合ではAチームとして途中交代で出場していながら、インターハイ予選ではベンチにとどまった子たちは、少なくとも自分がスタメンでないことは分かっていて、途中交代のチャンスに期待するしかないのだが、3年生でも出場できない子は当然いる。競技サッカーだから学年関係ないと言えばそうなんだけれど。しかし敗退する前までの試合では勝利に余裕があって、全力でフルタイム戦わないと負けるかPKになってしまうという試合でもなかったので、出場させることはできたと思うし、敗退した試合でもラスト5分だけでもベンチ入りした3年生全員を出場させることはできたと思う。まあ、そもそも交代枠もそんなにないけれど。出られるかな、どうかなと思いながらベンチに座っていて結局出場できないのは辛いだろうなぁ。そういう子は親が観戦に来ることを嫌うことが多いから、親も試合に出られたかどうかモヤモヤしながら送り出し、帰宅を待つのだろうなと思うと辛い。
Bチームのためベンチ入りできない同級生たち
学校の制服で応援に来ていた。見切りをつけて部を辞めてしまった子も何人かいる中、部に残っていてベンチ入りできなかった子たちは試合会場に来ていた。1,2年生に混じって応援に来るのは素晴らしいと言えば素晴らしいけれど。精神的にはかなりキツい。受験を意識する時期に、試合に出るチャンスが全くないのに応援のために会場に来るのはどう考えてもキツい。この精神的経験は、今後の人生できっと生かされると信じたい。決して負け犬根性や何に対しても諦めて流されてしまうような経験になってほしくない。
というか、やはりこういうのは良くないと思うよ。