時々のこと

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コロプラのおかしすぎる850万円課金依頼


アプリランキングを上げるためにゲーム製作会社のコロプラの社員2人が、取引先にゲーム「最果てのバベル」への850万円の課金を依頼したという件、何かおかしな点が多い。

プレスリリース

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https://ssl4.eir-parts.net/doc/3668/tdnet/1723409/00.pdf

なぜ取引先に依頼したのか、

これが一番の謎。社員2人自分たちとその仲間たちでせっせとやればよかったのではないか。
大体、不適切な取引というものは、関与する人数が増えれば発覚する可能性は高くなるのは常識。なぜ取引先に依頼したのか。考えられるのは、コロプラ社員2人だけでせっせと850万円分課金するより、多くの人のアカウントでアクセスさせることで、課金の自然さを狙ったのだろう。あと、自分たちが楽だし。850万円の課金を普通にやるのは、楽しんでやるのでないわけだから、まあしんどいかと。しかしこの2人の力では、さすがに社内で動員かけるわけにはいかなくて、力の及ぶ取引先に頼んだということか。しかし、真面目に課金してくれているお客様から見たら、ふざけた話。

なぜ発覚し、自らプレスリリースしたのか

これは、いくつか考えられる。

  1. 取引先の誰かから外部へ通報
  2. 取引先の誰かから内部へ通報
  3. アップル/グーグルから連絡があった

1.は、どこかのマスコミに漏れたという情報が入ったので、急遽プレスリリースしたということになる。これは止むに止まれぬ理由でのプレスリリース。
2.は、情報源が内部か外部かはともかく、依頼した2人以外の社員がこれを知ったため、経営陣にエスカレーションされ、プレスリリースに至ったというケース。これは自主的ではあるが、放っておいても発覚することは明らかであるので、プレスリリースは避けられない。
3.は、これは会社としては痛い。ゲームを配信してもらっているアップル/グーグルから「お前のところのアプリ売り上げの挙動おかしくね?」とか「おイタはダメよ」と言われたら直ちに誠意を見せざるを得ない。アップル/グーグルに睨まれて、取引に影響を受けてはたまらないから。不適切な取引を行った2人もこれを恐れていたはずで、だからこそ危険を冒して取引先に頼んで自然な課金に見えるように試みたのだろう。しかし、そんな小手先の細工では、アップル/グーグルのAIは騙せなかったということか…考えてみりゃ分かりそうなもんだが。
可能性としては3.が一番高いと考える。

850万円

まあなんと中途半端な金額でしょう。ただし、今回の行為は、コロプラとしては全て損失になるわけではなくて、課金なのであるから、アップルに中抜きされるとはいえ、戻ってくるお金です。なので、仮に850万円課金したからといってコロプラの損失が直ちに850万円になるわけではありません。課金額と損失額はイコールではないのです。やろうと思えば、戻ってきたお金を再度不適切な取引に回すことができるので、損失額より大きな課金が可能です。プレスリリース中の「自社費用850万円をもって」の具体的意味については課金という性質を考えると、課金額なのか損失額なのか分からない表現です。

プレスリリースはどこにあるのか?

これがなかなか探せない。そりゃあそうだ。ピカピカのニューリリースアプリで、内部から不適切な課金がなされていたなんて知ったら、ユーザーが真面目に課金しようとする気が萎える。

コロプラトップページ

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https://colopl.co.jp/sp/

コロプラの会社ページとしてまず最初の入り口となるこの画面。今回の事件などなかったかのような会社のトップページです。もちろん課金依頼するくらいなので「最果てのバベル」を大プッシュしています。今回の不適切な取引のプレスリリースを探してこのページを最初に見たら、ちょっと「え?」となります。不適切な取引の不の字もありません。

ニュースリリースページ

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https://colopl.co.jp/sp/news/

ニュースには違いないはずであるのに、ここにもありません。

IR情報ページ

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https://colopl.co.jp/sp/ir/

投資家向けの情報扱いでした。まあ置き場所としては妥当なのですが、他からもリンク貼っておいてよとは思います。このページ以外は、平常運転どころか「最果てのバベル」大プッシュですから。まあ、サービス開始の翌日に不適切な取引が行われ、1週間後にネガティヴなプレスリリースをしなければならないのだから気持ちは理解できるのですが。

とはいえこのご時世、ニュースリリースをウェブページに公開しないわけにもいかない。で、ゲームユーザーの方にはなるべく気づかれない場所に置いて、他は正常運転にしとくということ。しかし、SNSが発達した現在、ニュースリリース隠したところであまり意味がない。