奈良市立伏見小学校の児童の答案用紙をHPに掲載してしまった件。本当にこれ、教員側に悪意がなかったのだろうか。このようなことが起きる可能性はかなり低い。あるとすれば、インターネットについて常識知らずの人間が1人ならず2人以上いる集団と断定するしかない。しかしこれ、本当にどうかしている。
記事
ありえないことがありえないほど重なっているのはありえない
ありえないことが5つも重なっている。これ、ありえない。ミスだからでは済まされないことしてる。
児童のテスト答案の画像取り込み
なんでこれが必要なの?答案返却するけど、手元に控えを持っておく必要があるということか?クレーマー対策にしても、テスト答案は立派な個人情報であり、ならば然るべき方法で管理すべきであり、学年便りと間違えて渡してしまうようなずさんな管理はありえない。
HPの動作確認なしのアップ
これが一番わからないのだが、学年便りをアップしろと言われて、アップした画像が児童のテスト答案だったということを、HP更新した教員が気づかなかった点。動作確認しないのはなぜ?
少なくとも2人の教員を素通りした個人情報
この記事に現れている限り、少なくとも2人の教師において、個人情報を含むファイルが、学年便りデータとして保有されていたことになる。何故気づかないのか?渡す時、HPにアップする時と、どんなに最低見積もっても2回の確認チャンスはあった。そらを素通りしている。
これ、再発防止とかそういうことではなくて、インターネットリテラシーが全く欠如した人間が、個人情報を気軽に取り扱っているということ。このような人間は再教育で直ぐなんとかなるとかいうことではなく、しばらくは個人情報や機密に関わる業務に従事させてはならない。データを渡した主任も当然同様。個人情報取り扱いに関する取り決めを学校と保護者でしていると思われるが、全く論外な管理である。
校長も含めてダメ
他の参加者が残っている中で、校長室に寄るよう山中校長らに声を掛けられたという。(略)「被害者だと知られてしまった」と憤慨。
これはそうだろう。この人の息子の答案が晒されていたのですと、わざわざ保護者説明会を開いて保護者を集めて、発表しているのだから。校長権限で皆に知ってもらいました!ってことなのだろうか?この校長が、全く物事も人の気持ちも理解できない人間であることは分かる。
校長は「当該児童と保護者に申し訳ない」と話している。
このようなコメントは、不祥事のあった時に大抵の校長が出すけれど、それは監督責任を問われている時だから、このようなコメントで良いのであって、今回の場合、この校長は、当事者だからいただけない。
まあ、学校のトップがこれだから、この小学校に児童を通わせるということは、個人情報は漏れて当然の覚悟が必要ということ…この学校だけなのだろうかとも思うが。
IDパスワード管理の杜撰さ
HPへの掲載作業は管理職がするルールだが、他の教員らにパスワードなどを伝えて任せていたという。
何のためのID、パスワードなのか知らない人が個人情報を扱っている。しかも、ID、パスワードの管理というのは、イロハのイであり、これさえできていないから、まあ、今回の事態になったのだろうけれど。こんなに杜撰であることは、今回のような事件でもない限り、保護者は知る術がないだろうし、この学校だけなのだろうかというのが、次に来る。
故意ではないのか?
ここまでくると、学校ぐるみの故意ではないかと思えてくる。意図してやらなければ、ここまでダメなことを重ねてやってしまうことは考えられない。個人情報を取り扱う上で、やるべきことをことごとくやっていないように見えるのだから。もしくは、この小学校が、情報取り扱いについて全く無知で時代遅れの集団で、情報を取り扱うべきでない人間が個人情報に触れているということになる。
児童の気持ち
「息子は『ミスは誰にでもあるから責めるつもりはない』と言っているが、友達とどう接すればいいか困惑しており、学校を休んでいる」と話した。
頭で理解できても、気持ちは整理できないということ。当たり前である。しかしこの子は間違っている。これだけありえないことが重なる事態は、誰にでもあるミスではない。小学生であるので、まだ教えるのは早いかもしれないが、これは重過失と言って、故意と変わらないくらい悪質なもので、しかも、ほぼ学校ぐるみでダメダメなのである。
教員たちがしたことを教員たちが理解するには
自分たちがどのようなことをしたのかを簡単に知る方法は、ネットに今回の行為を名前付きで晒されることだろう。そうすれば身をもって理解できると思う。まあ、校長の名前は記事に出てしまっているが。被害児童は心優しいからそのようなことは望まないだろうけれど。