70代男性が新型コロナウイルス発症後、5日間通ったスポーツジムを同じ日に利用した人1406人全員を濃厚接触者としたというニュース。1406人にとっては青天の霹靂というか、突然かつ衝撃的すぎる通知であろう。恐らく本人にこれほどまでの問題を引き起こすことの認識はなかったと思う。いや、愛知県蒲郡市のケースを見たら、意図的なのかもしれない。しかしそうであれば厳罰に処すべき悪辣さである。
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スポーツジムの損失
この男性の行為は、「セントラルウェルネスクラブトレッサ(大倉山)」の経営に大打撃を与えるはずである。何と言っても、「濃厚接触者を1406人出したスポーツジム」になってしまったのである。それだけでなく、ただでさえスポーツジムからの感染が言われている中、スポーツジム業界全体に与えた損失のインパクトは大きい。
このスポーツジムに通っていた者への影響
千人を超えるという数字のインパクトは大きく、影響は、ジムやその業界だけにとどまらない。ジム通いというのは、普段の会話で話したりするもので、どこのジムに通っているというのも普通に話したりすることである。この濃厚接触者を1406人出したジムに通っていたメンバーも、自分のジム通いについて話していたであろう。その者たちは、1406人に入っていなくても、周りの者からは、濃厚接触者を多数出したジムに通っていた者として周りから見られる。この場合の周りの者たちの行動は、おおよそ予想がつく。新型コロナウイルスによる肺炎は、死者が出るほどの感染症なのである、近づいて欲しくないという感情を持つことを非難することは難しい。
悪意・過失を問わず犯した罪は重い
70代男性が悪意であろうが過失であろうが、引き起こした事態は重大である。また、このようなことは、今後多く発生する事態と考えられる。しかし、新型コロナウイルスの感染が広がりつつある現段階で、千五百人近くの濃厚接触者を生み出したスポーツジムという評判と、そのジムに通っていた者というレッテルは、しばらくは剥がすことの難しいものとなってしまったといえる。70代男性の罪は重い。