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河村市長の人気と任期


名古屋市の河村たかし市長は、国会時代や最初の市長選挙の時など、キャッチーな言動で人気を博してきた。最近の愛知県知事相手にリコール運動の先頭に立つのも、キャッチーな言動ではある。しかしこれは以前のものとは異質である。立つステージにおける本人の限界かブレインの変質といった根本的に何かが変わってしまったのだろう。

記事

キャッチフレーズの人

「名古屋から総理を狙う男」「庶民革命」「現在日本」とにかくキャッチフレーズが秀逸。最後の「減税日本」は、党名である、全く党名らしさのない、清々しいネーミングである。こういうキャッチフレーズを用いた自身のブランディングは、天才的である。

イメージ作りの人

「本人」タスキ

公示前に名前入りのタスキの着用は禁止されているが、「本人」と書いたタスキをつけて自転車で走り回る戦略。

公私で名古屋弁を使う

特徴的な名古屋弁をテレビで話し、全国に流れていくことで抜群の知名度を得ることができる。

イメージによる選挙

河村市長の選挙は、完全に人気投票選挙なので、弁護士、助役といった肩書きと既存政党の支持を基盤にした候補者とは全く異なる選挙を戦っている。そして、その土俵違いの戦いを勝ってきている。キャッチフレーズも、イメージ作りの強力なツールになっている。

大村愛知県知事リコール

これのこれまでの活動との本質的違いは、自分の人気を自分のために使っていないことである。河村市長は、「この人変わっているな!他の政治家に期待できないけど、何か期待できそう」と思わせるのが上手い人である。自分の政治をするために有権者が力を与えてくれるタイプの人気である。他者を力で押さえつけようという時に有効な人気ではない。名古屋市議会をリコールで解散させた実績はある。しかしそれは、市長対市議会の文脈においてのものであり、結局は、市長に期待するからリコールに賛成という文脈である。しかし、大村知事の件はこれとは異なる。大村知事は愛知県知事、河村市長は名古屋市長。フィールドが違うのである。リコールした後、自分が県知事に打って出るという手も考えられなくもないが、じゃその場合、名古屋市はどうするの?ということになる。大阪府と大阪市でたすき掛け立候補するのとは違うのである。誰かを支援して出馬させるにしても、河村市長の根本は、個人人気なので、裏に河村市長がいたとしても、そんな傀儡に市長を任せたいとは思わないだろう。首長選挙は、何人も選ばれる議会議員選挙とは違うのである。結局、リコールするのは良いけど、で、どうするの?というところに出口が用意できない。それが、河村市長と大村知事リコール話の根幹にあるので、河村市長は思うように行かない。

個人のカリスマ性と短いフレーズで勝ってきた一匹狼が、団体行動をしようとしても限界があるということである。

記事の意味

総理大臣は、究極の組織の長である。一匹狼にチャンスがないとはいえないが、どこかで組織と折り合いをつける必要がある。しかし、何かあると、選挙区民に対する選挙に強いという一点で、組織内を押してきただけでは、組織内の選挙には勝てない。年齢的にも限界。今になって見れば…と思う男の姿を記事にしていると考えると、この記事がこの時期に出てきたことの位置付けを理解できると思う。