時々のこと

子どものサッカーについて。小学校から遂に高校までたどり着きました。その他時々のこととか。

ジャニーズ事務所の問題は会社の政治的な問題ではなくて、私人間の民事上の問題なのではないのか


社名変更や株式取扱いの問題を、何で外部からと言う気はする。確かに権力構造が歪であるために社長とタレントでは単なる社内の制度では戦うことはできないと思う。しかし、政治家が出てくる話ではないだろう。タレントや元タレントが、弁護士と共に法廷で争うものではないのかな。

ただ、これまでのジャニーズ事務所の嫌な噂というか、目に見えていた嫌なところは、確かに嫌いだが、今回の問題はそれとは関係ない。目には目をいうか因果は巡っただけとは言えるが、これが先例になるのは日本としてヤバい。

記事

社名変更?

何で社名変更の話になるの?被害者の感情はそこまで守るのが日本の法律なのか?なら、過労で自殺したりした人たちの遺族は、その会社名を見ると自分の家族を失った方を思い出すわけだから社名変更を求めて良いのか?しかも、社名変更の話をジャニーズ事務所の方から出す形にすることで、裁判とは違う力を行使しているわけで、何と言うか、もうこれは法治国家ではない。司法以外の処罰決定権力が存在していることをまざまざと見せられた。

何で法廷で戦わないのだろうか。これはヤバいと思う。

株式の取扱い?

これもおかしい。株主変更は、ジャニーズ事務所に今所属しているタレントに大きな影響を及ぼす。今、色々騒がれているが、所属タレントがそれで嫌なら退所するだけのこと。所属タレントが先細りすれば、そもそもジャニーズ事務所株の価値が下がるわけで、株先の取り扱いという話が出ることが、誰かがジャニーズ利権を狙っているというように見える。株式の取り扱いとか言い出すのどういうことよ。

現在の日本では被害者救済は賠償金を裁判で取るしかないのでは?

性被害という難しい問題ではある。しかし、これまで優越的地位を乱用して性被害にあった人たちは日本にいなかったのだろうか。もしくは、今回の性被害のような対応をして来たのであろうか。そんなことはなく裁判で争って来たはずである。被害者以外の人々が、正義を振りかざして人に内省を求めることを正当化するのは危険なことと考えるべきである。

ジャニーズ事務所の、自ら退所したタレントに対するやり口は目に見える形で行われていたのでホントに嫌いだったが、しかし今回の動きはホントにおかしい。これが先例として認められると、裁判外で人を裁く権力が生まれることは目に見えている。

中小企業で社長の名前がついている社長が問題起こしたら、社名変更に株式の取扱い協議になるわけでしょ。社内で働いている従業員のこと何も考えてない。ヤバいって。

被害者は裁判で戦って欲しい。そして、それでは被害者は救われないというのであれば、立法で未来の同様の被害者を救うしか…ああ、今の立法は期待できないけど。しかに日本の法制度ではそれしかないのだけれど。

自主的という形で社名変更と株先の取り扱いを議論させるのは、これはもう暴力。

結局、業界政治の話

ジャニーズ事務所があまりに力を持ちすぎていて、やって来たことが因果応報でターンが変わったと考えれば、今回の騒動は、単に企業競争というか利権争いの話なのだろうなぁ。法律が守ろうとしているものとは違うところの争いになっている。だから裁判所ではなくて、マスコミや政治家、設立団体が動いている。パワーゲームの圧倒的強者が、一点突破で崩れそうになっているということ。大きなお金の話だから。

日本の法律

犯罪を犯したなら裁判により刑罰を受ける。他人に損害を与えたならば裁判により補償させる。そういう制度が日本にはある。

被害者から加害者に内省を求めることは危険である。加害者側が自主的に提示した形を取るため歯止めがかからないから。最初に危害を及ぼしたのは加害者側なのだから、被害者側が加害者側に対して、被害の回復以上を求めるかとも許容されるべきだ…みたいなことになりかねない。これを危惧する。

まあ、ジャニーズ事務所だから、自業自得、自縄自縛、因果応報とかその他の言葉で片付けても良いとは思うけれど、この手の手法が拡大されることの危険性は気を付けておかないとと考える。