時々のこと

子どものサッカーについて。小学校から遂に高校までたどり着きました。その他時々のこととか。

自動車事故を起こした言い訳が「車に乗っていない」だった時の衝撃


薬局の入るビルに突っ込んだ乗用車。運転手が語ったのは「車に乗っていない」というのは。

思いつくのは、運転手は降りたのだが、車がオートマでシフトレバーをNかPにせず降りてしまったためクリープ現象で動いてしまったという事象なのだけれど…どうも違うらしい。

97歳の運転手ということで、高齢者はやはり運転しない方が良いみたいな方向に流れそうな事故であるが、よく読むと何か違和感ある記事。

「車に乗っていない」の前後の発言次第で意味は色々変わるだろうし、キャッチーな言葉で記事の読者が踊らされているのではという感じさえする。「(最近は車に)乗っていなかった(から、操作を間違えてしまった)」ということであれば、年齢関係ないと思うのだけれど。

記事

この記事を書いた人の運転していた男性に対する悪意というか、記事の書き方に不誠実さを感じてしまうのだけれど。

この事故の前の出来事

見出しだけ読むと分からないが、記事にはもう少し前の段階から書かれている。

男性は事故の直前、ビル近くの路上で信号待ち中の軽トラックへの追突事故を起こした。現場に駆け付けた署員が男性に車を路肩に移動するよう促したところ、車は署員が止めていたバイクに衝突。その後、さらにビルの1階部分に突っ込んだという。

この記事の微妙なところは、「現場に駆け付けた署員が男性に車を路肩に移動するよう促したところ」とは書かれているものの、運転手が乗車していると明示的には書かれていない。しかし乗っていないとも書かれていない。

どっちにも取れる文章

移動するよう促したと書かれているが、これは車を降りている運転手に対して促しているとも取れる。また「車は署員が止めていたバイクに衝突。その後、さらにビルの1階部分に突っ込んだという」も、単に「車」が主語であり、「男性が運転する車」と書かれていないから、運転手が乗っているか否か分からないい。この記事だけではクリープ現象その他の原因で運転手無しで車が動いた可能性を排除していない。

時間経過の違和感

①ビル近くの路上で信号待ち中の軽トラックへの追突事故を起こした

②署員が現場に駆け付けた

③署員が男性に車を路肩に移動するよう促した

④車は署員が止めていたバイクに衝突

⑤ビルの1階部分に突っ込んだという

この内、①と②の間がかなり時間の経過があると思うのだけれど。どのような道かは分からないけれど、事故現場を保全するということも重要ではあるけれど、二次的事故を起こさないためにも、車を路肩に移動することは、比較的すぐに実施すべきことだろうし、周りの人もそのように促したと思うのだが…署員が駆け付けるまでは動かなかったということなのだろうか。逆になぜ署員が駆け付けたら動かそうとしたのだろうか。この辺りやはり違和感ある。

本当に乗っていない可能性あるんじゃないか?

男性は「車に乗っていなかった」などと説明をしているといい、同署が詳しい事故原因を調べる。

この文も何か違和感ある。同署が調べるのは"詳しい事故原因"なのかな。本当に乗っていなかった状況でこの記事だったとしたら、ミスリードがすぎると思うけれど。

国語の問題として…

この97歳の運転手は、単に「(何年も)車に乗っていなかった。(久しぶりに運転して操作を誤ってしまった)」と言っているだけということはないだろうか。これ、ありそうな気がするけれど。